人口1.3万人の町で、若者から80代まで届いた
初対面でも「いつも会ってるよ」と言われた“理由”
新人町長が語るYouTube広告の実体験
栃木県那珂川町長
益子 すみえさん
編集部:
人口1.3万人の町でYouTube広告に踏み切った最大の理由は何ですか?
益子氏:
新人最大の課題である「知名度不足」を、一気に解消する選択肢はこれしかなかったからです。
私は8年間那珂川町議会議員をしていましたが、それでも私を知らない有権者が多数派でした。
今回はさらにインパクトの大きいYouTube動画広告への挑戦で、費用面でも大きな決断でしたが、「新人最大の課題である知名度問題を突破する」ための「費用対効果が高い戦略」だと判断しました。
編集部:
YouTube広告をイチニに依頼した決め手は何でしたか?
益子氏:
公職選挙法と、ネット広告特有のポリシーへの「安心感」です。
自分で適当にYouTube広告を出すことに対しては、公職選挙法違反への不安が大きくありましたが、イチニさんに依頼して、事前審査を通過した素材を使うことで、「これは法律に違反していない」と有権者にも明確に説明できる状態を確保できました。
専門知識なしに独自出稿するとトラブルになる可能性もありますし、イチニさんにお任せする意義は大きかったと実感しています。
編集部:
YouTube広告の動画は、どのように設計し、有権者にどのようなインパクトを与えましたか?
益子氏:
動画冒頭に「那珂川町の皆さん」と地域名を入れた呼びかけを挿入したのですが、これが非常に効果的でした。
有権者からは、「いきなり自分の町の名前を呼ばれて驚いた!」「思わず立ち止まって見てしまった!」という反応が非常に多く寄せられました。結果として、記憶の定着と話題づくりに大きく貢献してくれたと感じています。
また、今回は動画を1回だけでなく2回に分けて配信しました。特に2回目の動画では、友人や知人(ネギ農家の女性など)にも出演してもらったんです。 「知り合いが出ている」という新たな話題を創出できたことが、口コミをさらに広げ、浸透に繋がったと感じています。
編集部:
YouTubeでの動画発信は、地域における認知度向上と、住民の皆様との関係構築にどのような効果をもたらしましたか?
益子氏:
世代を超えて「顔と名前を一致させる決定的なきっかけ」となり、これまで届かなかった層に広くメッセージを届けることができました。
YouTube動画の効果は想像以上でした。これまでリーチが難しかった若年層にもメッセージが届き、配信直後から、コンビニで高校生に「YouTubeの人だ!」と声をかけられるといった反応がありました。
また、小学3年生の息子が学童で友達に「ユーチューバー」と言われたというエピソードもあり、動画が若年層にも強く浸透したことを肌で感じました。
高齢者層についても、若い家族と一緒に視聴したり、テレビ代わりにYouTubeを利用している方が多く、80代の方からも「毎日会ってるよ」「出てたね」と声をかけられました。
これは、紙媒体や対面活動だけでは実現できない、地域全体への速やかで広範な認知拡大です。動画のおかげで、どなたに会っても「ああ、あの人ね」と顔を認識していただけるようになり、対話のスタート地点が上がったと感じました。
編集部:
YouTube広告と対面活動(地上戦)は、どのようにシナジーを生みましたか?
益子氏:
対面時に「YouTubeの人だね」と認識されており、自己紹介のハードルが下がりました。
対面時に、「YouTubeの人だね」と認識されるケースが数件に1件ペースで発生しました。対面の際まさに広告が流れていたケースもありましたし、「初対面なのに見たことがある人」として受け入れられ、自己紹介のプロセスが不要になったことで、すぐに政策や思いを伝える会話に入りやすくなりました。
対面活動とネット広告が互いに影響し合う、強力なシナジー効果が生まれたと実感しています。
私のYouTube動画広告を見たくて、わざわざYouTubeで検索したよと聞いた時には驚きました。
編集部:
YouTube広告による発信は、ネガティブな反応や批判に繋がることはありませんでしたか?
益子氏:
ネガティブなご意見よりも、応援のポジティブな声の方が圧倒的に多かったと記憶しています。
もちろん、「うるさい」「しつこい」といったご指摘がゼロではありませんでしたが、それはごく少数でした。全体を通しては「見たよ、頑張ってね」といったポジティブな反応が圧倒的で、正直に政策を訴える姿勢が有権者に好意的に受け入れられた結果だと感じています。
編集部:
費用対効果を考えた時、紙媒体とYouTube広告の予算配分はどのように設計されましたか?
益子氏:
高齢化地域なので、紙予算は削らず「ハイブリッド型」で両立させました。
那珂川町は高齢化率40%超のため、高齢者への情報伝達に紙媒体は依然として不可欠なため、従来型の手法を削ることはできませんでした。紙媒体+インターネット(YouTubeなど)+オフライン活動などを組み合わせた「地上戦と空中戦の両立」を目指しました。YouTube広告はコストはかかっても、「届いていなかった層」に一気に顔と名前を覚えてもらう効果が絶大であり、費用対効果は非常に高いと思います。
編集部:
日常的な情報発信にネットを活用しようと思ったきっかけは何ですか?
益子氏:
自分のSNSだけでは届かず、「計画的な土台づくり」が必要だと感じたからです。
4年前のバナー広告利用をきっかけに、町長選を見据えて4年間継続してフォロワーや閲覧者を増やすことを意識し、計画的なネット発信を開始しました。日常の活動を地道に発信し続けることが、選挙本番で信頼を得るための準備だと考えました。
編集部:
4年間続けたボネクタのブログ運用は、どのような「ネット資産」になりましたか?
益子氏:
町民の皆様にとっての「情報源」となり、選挙に向けた長期的な「ネット上の資産」となりました。
ブログ運用にあたり、「那珂川町の人が検索しそうなキーワードを入れる」といったSEO対策をボネクタで実践しました。その結果、那珂川町関連の検索をした際に、私の記事がGoogle検索で上位に表示される状態を作ることができました。
ブログは、単なる日々の活動報告ではなく、私が何を考え、町にどう取り組んでいるかを知ってもらうための「ネット上の資産」となり、選挙本番に向けての計画的な土台づくりとして非常に有効に機能しました。
編集部:
イチニに制作依頼した動画は、ご自身のボネクタプロフィールページで、どのような役割を果たしましたか?
益子氏:
動画を単なる広告ではなく、「情報発信のハブ」(中心)として活用し、私の全SNSへの誘導ルートを作りました。
イチニさんに作っていただいたYouTube動画を、ボネクタのトップページに埋め込みました。その動画の下から、ブログ、Instagram、Facebookなど、私の他の発信チャネルへ行けるように導線を設計したんです。
これにより、動画で興味を持った方が、そのまま他の発信場所にもスムーズにたどり着ける流れを作ることができました。単なる知名度アップに留まらず、日頃の活動を通じて政策への理解を深めていただき、長期的な信頼の醸成という重要な効果を生んだと考えています。
編集部:
アナログな活動(議会活動、対面活動など)をボネクタで発信する際に、どのような点を意識しましたか?
益子氏:
「町の人が知りたい情報」を、地域に寄り添ったキーワードで伝えることを意識しました。
日常の議会活動や地域イベントへの参加をブログで発信しましたが、その際、「祭り・イベント名・施設名」などをタイトルに含めるよう意識しました。これは、町民が「那珂川町」や「特定の施設名」で検索したときに、私の活動に行き着くようにするためです。地元の人が検索しそうなキーワードで、議員がその問題にどう取り組んでいるかを伝えることで、日頃の活動が「届いていなかった層」にも確実に届くように工夫しました。
編集部:
益子氏のネット戦略は、他の地域の活動に取り組む方々にも影響を与えていますか?
益子氏:
私がボネクタやYouTube広告を活用しているのを見た友人の政治家が、その後イチニのサービスに登録・相談していると聞いています。特に、若年層が多い地域を抱える方には、「絶対YouTube広告をやった方がいい」と私からも強く勧めています。私の成功事例が、地方におけるネット戦略の有効性を示す一つのモデルとして、他の自治体の政治家にも波及しているのは嬉しいことですね。
編集部:
今回の事例から、日常の政治活動におけるネット戦略の意義についてメッセージをお願いします。
益子氏:
地方でも、ネットは「知名度問題を突破する強力な選択肢」だと断言できます。
地方議員が日頃から地道に活動していても、その情報を全住民に届けることは非常に難しいと思います。しかし、ボネクタのようなツールを使って日頃からネット資産を積み上げ、情報発信を続けることで、日常の政治活動から有権者との接点を構築できます。
ボネクタやYouTube動画広告を通して、戦略的にネットを活用することで、紙や対面活動だけでは届かない層に、確実に顔と名前、そして政策を届けることが可能だと実感しました。
2025.12.10 取材
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