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政治活動費にあたらない支出とは?政治資金収支報告書の提出に必要な添付書類も解説

  • 2023.04.18

政治資金収支報告書には、政治活動期間における全ての政治活動費用を記載します。

ところが、選挙に関する費用であっても政治活動費用に該当しないものがありますので、注意が必要です。

そこで本記事では、どのような支出が政治活動費にあたらないのかについて解説します。

また、政治資金収支報告書を提出する際に義務付けられている添付書類についてもくわしくお伝えしますので、参考にしてください。

※本記事は、選挙プランナー松田馨氏の著書『地方選挙必勝の手引(増補改訂版)』(2022年9月30日発刊)の内容を、許可を得たうえで使用・引用しております。

政治活動費ではないもの

政治資金収支報告書は、政治活動期間における政治活動費用の収入・支出の全てについて記載報告するものです。

「会計帳簿に記載する方法とポイント|支出の10費目も詳しく解説」でも触れましたが、候補者に関連する選挙運動費用を含めないよう注意してください。

公職の候補者が拠出する供託金についても、政治活動費ではありませんので計上する必要はありません。

候補者の選挙運動費用は、政治団体の会計とは別になる点をしっかりと頭に入れておきましょう。

確認団体の選挙関連費用は政治活動費にあたる

都道府県及び政令指定都市の議会議員選挙・都道府県知事及び市区長選挙の場合において、一定の要件を満たす政治団体は「確認団体」の指定を受けられます。

確認団体は、選挙期間中でも一定の範囲内で、一部においては選挙運動にわたって政治活動を行うことが可能です。

この確認団体としての選挙関連費用については、政治資金収支報告書の支出(政治活動費内の選挙関係費)として計上します。

確認団体としてビラやポスターの作成、街頭宣伝車の利用などがあれば漏らさず記載するようにしましょう。

確認団体については「確認団体の基礎知識|確認団体を活用するかどうかが当落に影響する!」でも解説します。

一方で、確認団体以外の政治団体は選挙運動ができません。

「陣中見舞い」「公認料」「推薦料」等の名目での金銭等または物品等の寄附として公職の候補者自身(または出納責任者)へ供与した場合のみ、政治活動費用として計上できます。

政治資金収支報告書に添付する書類

政治資金収支報告書には、支出の証明となる領収書等の写し(A4用紙にコピーしたもの)を添付して提出しなければなりません。

選挙運動費用収支報告書での場合、支出の全てについて領収書等の写しを提出することが求められます。

一方、政治資金収支報告書では次の表の通り、政治団体の区分に応じて定められた金額以上の領収書等の写しのみを提出する形式となります。

【領収書等の写しの提出が必要な場合】

  • 「国会議員関係政治団体」:1件1万1円以上の支出分のみ
  • 「一般の政治団体」あるいは「資金管理団体」:1件5万円以上の支出分のみ

つまり、1件5万円未満の少額の支出については、それらの合計金額のみ記載すれば良く、個別の明細の記載や領収書等の写しを提出する必要はありません。

そのため活動実績が少ない政治団体だと、選挙運動費用収支報告書に比べて、作成の手間はそれほどかからないでしょう。

中には、自販機で購入したものや発券機で購入した運賃、無償提供による支出など、領収書を受け取ることができない支出もあります。

そのような支出については、第15号様式(領収書等を徴し難かった支出の明細書)を添付して提出してください。

また、金融機関での振込明細書等の写しを添付する場合は、あわせて第15号様式または第16号様式(振込明細書にかかわる支出目的書)を添付する必要があります。

振込取扱票等を用いてコンビニエンスストア等で支払った場合には、第15号様式を添付して提出しましょう。

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