選挙必勝バイブル

【空中戦】街頭演説、成功のポイントは?上達方法や演説の真髄も公開

  • 2023.02.10

多くの人にあなたの顔と名前を覚えてもらうには駅立ちや辻立ちなど様々な方法がありますが、人が多く集まる場所で演説する「街頭演説」も高い効果が期待できます。

とはいえ初めて演説をするとなると、「どのように原稿を作れば良いのかわからない」「勇気が出ない」などと不安を感じている方もいるでしょう。

そこで本記事では、街頭演説を成功させるポイントの他、演説が上達する方法や演説において大切な心がけについてもお伝えします。

※本記事は、選挙プランナー松田馨氏の著書『地方選挙必勝の手引(増補改訂版)』(2022年9月30日発刊)の内容を、許可を得たうえで使用・引用しております。

演説する場所についての下調べが必須

多くの人にあなたの顔と名前を覚えてもらうには、駅前や交差点、スーパー、大型商業施設の前など、人が多く集まる場所で演説をするのも効果的です。

空中戦の大原則に基づいて、スーパーや大型商業施設であればどの時間帯が最も買い物客が多いのかを下調べしましょう。

特売日やポイント5倍デーなどのタイミングは、買い物客が増加している可能性が高いので、積極的に回りましょう。

地元のスーパーであれば、レジ打ちの方などにどの時間帯が一番混み合うかを聞けば、朝・夕の混み合う時間帯の情報を得られます。

こうした地道な方法でその地域の情報を丁寧に集めて蓄積し、その情報に基づいて活動を始め、間違いがあれば修正をしていくことでより効率的な活動が可能となります。

演説原稿の作り方

以下の5つの柱をもとに、演説原稿を書いてみましょう。 

❶ 自己紹介(なぜ挑戦するのか、自分は何者か)

❷ 自分が最も訴えたい政策や解決したい課題

❸ 他の政策をできるだけ具体的に

❹ 自治体の課題をわかりやすく説明

❺ 時事ネタ(新聞やネットニュース、ワイドショーから)

演説は早口になってしまっては伝わりません。

アナウンサーが読む原稿の文字数「1分=300字程度(句読点を除く)」を基本に、❶〜❹についてはそれぞれ3分の原稿(900字程度)を書いてみてください。

3分の原稿を書いたら、そこから内容を絞って300字程度に編集しましょう。

それが1分用の原稿になります。

街頭の場面・場所に応じて、これらを組み合わせることで長さを調整していくのがおすすめです。

❺については、駅頭などでのごく短い演説の導入で使いますので、最初から30秒程度で用意しましょう。

このように原稿をいくつかのパターンに分けて用意をしておけば、「❶の自己紹介の1分バージョン+❷の最優先政策の3分バージョン」のように組み合わせることで、約4分の演説になります。

最後にお礼のメッセージや活動支援のお願い、名前の念押しなどを付け足しすれば、5分の演説が完成します。

人通りの多い場所での演説のポイント

駅頭などで街頭演説を行う場合、足を止めて聞いてくれる人はほとんどいません。

通行中のわずかな時間に少しでも印象に残るような演説を心がけましょう。

テレビやラジオのCMのように、短い時間(60 秒〜 90 秒程度)で何度も繰り返し行うことが重要です。

一対一の意識を持つ

「誰に語りかけているのか」を意識せずに、ただ漫然と大きな音量で自分の言いたいことを喋っていても、それは騒音にしかなりません。

街頭を行き交うスーツ姿の会社員、買い物帰りの女性、子連れの夫婦、散歩中のシニアの方、それぞれに一対一で向き合って呼びかける意識が大事です。

ビラ配りに近い感覚で、あいさつから始め目線を合わせて演説しましょう。

h3 「皆さん」より「あなた」と呼びかける

「皆さんに」と言うより「あなたに」と呼びかける方が聴衆の耳に刺さります。

呼びかけのバリエーションは様々で、目に留まった人に向けて呼びかけ方を変えましょう。

街頭演説をしていると、会釈をしてもらったり手を振ってもらえたりすることがあります。

そのときは「そちらのお姉さん、ありがとうございます」など、ちゃんと見えていることを相手にお伝えすることが大切です。

名前と旬の話題を挟む

有権者に一番覚えて欲しいのは、候補者であるあなたの名前です。

短時間でも耳に残るよう、演説中に名前をこまめに挟みましょう。

また、少しでも話の内容に関心を持ってもらえるように、時事ネタからスポーツ、バラエティの情報ネタに絡めて、訴えたい政策や自分のパーソナル情報を挟むと効果的です。

団地やマンションの前での演説のポイント

部屋の中にいる人の様子を想像して、テーマを決めて演説をしましょう。

あまり長時間大きな音量で演説をしていると迷惑になります。

1 回 5 分程度にまとめ、話の合間合間にあなたの名前を入れる意識をしてみてください。

反応が良い団地やマンションでは、ベランダに出て手を振ってくれる方がいらっしゃる場合もあります。

そうしたときは必ず大きく手を振り返し、マイクでもお礼を述べましょう。

スタッフが同行している際には、演説中に団地やマンションにポスティングをしてもらうと効果的です。

事前に演説の練習をする

街頭演説は、とにかく回数をこなして慣れていくのが上達への近道ですが、いきなり街頭で演説するのは勇気がいるものです。

そのため最初はカラオケボックスやスタジオを借りて練習をするのもおすすめです。

その場合はスマートフォンやタブレットなどで、必ず自分が演説をしている様子を動画で撮影してください。

動画を見返してみると、自分では意識していない話し方の癖や、「えー」「あー」などの無駄な発声に気づくことができます。

また同じ音量、同じ速さの一本調子の演説では有権者の印象には残りません。

演説に慣れてきたら質を高めるために、以下の点を意識してみましょう。

  • 間をとる 
  • 声の調子に抑揚をつける 
  • 声の大きさと速さを変える

YouTubeなどの動画投稿サイトでは、政治家の演説がたくさん投稿されています。

演説の名手として名高い田中角栄元総理や、小泉純一郎元総理の演説も見ることができます。

最近の政治家では、橋下徹元大阪市長や小泉進次郎代議士などが演説の名手として有名です。

演説を学ぶ上でおすすめなのが、選挙ドットコムちゃんねるにアップされている「千葉佳織の演説分析」です。

スピーチライターの千葉佳織さんが、様々な政治家の演説を分析し、わかりやすく解説をしています。

他にも「衆院選 名演説」「参院選 名演説」などの単語を入れて検索すると、様々な政治家の演説が出てきます。

ぜひいろいろな演説に触れて、良いところを取り入れながら自分だけの演説スタイルを確立しましょう。

演説の真髄は「心を込めて伝えること」

私が代表を務める株式会社ダイアログで演説指導をお願いしている森陽一郎先生は、かつて田中角栄派閥の秘書会事務局長を務められ、田中角栄元総理の演説の司会や前座を務めておられた方です。

現在は、大衆弁論を学ぶ「不弁塾」の塾長として後進の育成に取り組んでおられます。

その森先生が、演説指導でいつも繰り返しおっしゃっているのは「心を込めて伝える」ということです。

演説で何を言うかはもちろん大切ですし、発声の仕方や身振り手振りも重要ですが、それ以上に大切なのは、心を込めてその言葉を発しているかどうか。

「ご支援お願いします」というその言葉にどれだけの思いがこもっているのか、それを有権者は敏感に感じ取り、判断するものです。

毎回毎回の演説にあたって、「いかに必死に」「心から」「訴えることができるか」を、真剣に自分に問いましょう。

街頭演説についてのまとめ

  • 地域の情報を丁寧に集めて蓄積し、その情報に基づいて活動を始める
  • 間違いを修正していくことで、より効率的な活動が可能となる
  • 5つの柱をもとに演説原稿を書く
  • 一対一で向き合って呼びかける意識を大事にする
  • 「皆さんに」と言うより「あなたに」と呼びかける
  • 有権者に一番覚えて欲しいあなたの名前を短時間でも耳に残るよう、名前をこまめに挟む(※ただし連呼は禁止)
  • 団地やマンションの前での演説は、テーマを決めて1回5分程度にまとめる
  • 演説の事前練習は、カラオケボックスやスタジオを借りて行うのがおすすめ
  • YouTubeなどの動画投稿サイトで、政治家の演説を見る
  • 「ご支援お願いします」というその言葉は「心を込めて」伝える

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