選挙必勝バイブル

選挙運動の基本|明確に投票依頼を!効率的なスケジュール作成も重要

  • 2023.02.10

告示日に立候補の届け出をすませると、選挙運動が可能になります。

政治活動期間中にはできなかった投票の依頼ができるようになるのです。

選挙運動を始める際には明確に意識を切り替え、自分に投票してもらえるようお願いしましょう。

本記事では、選挙運動における基本的なポイントを解説します。

特に議員選挙の場合、選挙期間中に投票先を決める有権者も多く見られます。

選挙期間中に繰り返しアピールすることで、当選につながりやすくなるとも考えられますので、力を入れて活動しましょう。

※本記事は、選挙プランナー松田馨氏の著書『地方選挙必勝の手引(増補改訂版)』(2022年9月30日発刊)の内容を、許可を得たうえで使用・引用しております。

選挙運動期間における活動のポイント

選挙運動期間に活動する際、気をつけたいのが以下の3点です。

  • 政治活動期間から頭を切り替える
  • 支持者の投票率を高める意識を持つ
  • 効率の良いスケジュールを組む

それぞれについて見ていきましょう。

政治活動期間から頭を切り替える

いよいよ選挙戦本番です。

告示日に立候補の届け出を完了してからは、投票日の前日まで自由に選挙運動ができます。

政治活動期間から頭を切り替えて、はっきりと「私に1票を託してください」と伝えましょう。

支持者の投票率を高める意識を持つ

地方議会議員選挙に勝つための3つの基本戦略|ポイントは複数の定数でも言及しましたが、当選に必要なのは以下の 2 つです。

❶ 「自分を応援してくれる人=支援者」を増やす

❷ 支援者に確実に投票に行ってもらう

政治活動期間には、ターゲットを想定して働きかけを重ねることで❶を増やしてきました。

選挙運動期間に入ったら、「私を応援してください」「後援会に入会してください」「ポスターを貼らせてください」などのお願いを重ねてきた方々に、確実に投票していただけるよう「1票をお願いします」と伝えましょう。

とはいえ、1票のお願いをするのは大変なことです。

こうしたお願いが苦手な支持者の方からは「投票へ行こう!という呼びかけをしてはどうでしょうか。投票率が上がれば無所属には有利になると思います」という発言がよく飛び出します。

「投票へ行こう!」であれば、特定の候補を応援したことにはなりませんし、相手にも頼みやすいからです。

はっきり申し上げますが、それでは勝てません。

辛くても、はっきりと投票依頼を重ねていくことが当選への近道です。

特に選挙運動期間中は❷を徹底し、支持者の投票率100%を目指してはっきりと心を込めて投票依頼をしましょう。

効率の良いスケジュールを組む

以下に選挙種別ごとの選挙運動期間をまとめました。

選挙種別選挙運動期間告示日の曜日
町村の首長選挙、議会議員選挙5日間火曜日
一般市・東京23区の首長選挙、議会議員選挙7日間日曜日
政令指定都市の議会議員選挙9日間金曜日
都道府県議会議員選挙9日間金曜日
政令指定都市の市長選挙14日間日曜日
都道府県知事選挙17日間木曜日

表からもわかるとおり、議会議員選挙の選挙運動期間は5日間〜9日間しかありません。

選挙種別によってはもう少し長い場合もありますが、これまでの政治活動期間から考えて選挙運動期間が非常に短いことは、どの選挙であっても同様です。

だからこそ、効率の良いスケジュールを組めるかどうかが当落を大きく左右するのです。

効率の良いスケジュールの組む際の注意点

選挙期間中は戸別訪問が禁止されているため、候補者は基本的に「街頭宣伝活動」を行っていくことになります。

街頭宣伝活動とは、駅立ち・辻立ちや街頭演説、選挙カー運行など街頭での活動全般を指し、選挙業界では「遊説」とも呼称されます。

第3章の活動内容の解説において、繰り返し情報収集の重要性を強調してきましたので、あなたの手元にはこれまでの活動を通じて選挙区に関する膨大な情報が蓄積されているはずです。

その情報をもとに以下の大原則を守って活動しましょう。

  • 人の多い場所で 
  • 人の多い時間帯に
  • いかに候補者が露出するか・選挙カーを運行できるか

選挙期間中のスケジュールを組む際は、さらに以下の3点に注意することが大切です。

  • 地盤エリアには曜日と時間帯を変えて繰り返し入る
  • 同じ時間帯に同じ地域を回ることは避ける
  • 早朝と20時以降も有効活用する

ひとつずつ解説します。

地盤エリアには曜日と時間帯を変えて繰り返し入る

確実に当選ラインを超えるには、選挙区全域を回るよりも、政治活動期間で何度も訪問しあなたの知名度を高めてきた地盤を中心に回る方が効果的です。

地区の特性にもよりますが、

  • 最低でも朝・昼・晩と時間帯を変えて選挙カーを運行する
  • 個人演説会を開催する
  • 最終日も必ず回る

など、地盤から確実に票を出す努力をしましょう。

同じ時間帯に同じ地域を回ることは避ける

選挙カーで音を出せるのは朝8時から夜20時までです。

この12時間を例えば以下のように3つの時間帯に分けます。

【朝】8:00〜12:00 

【昼】12:00〜17:00(お昼休憩含む) 

【晩】17:00〜20:00

この3つの時間帯と地域を組み合わせて、できるだけ同じ時間帯に同じ地域を回ることがないようにすると、より多くの人に出会うことができます。

こうした時間帯に合わせて回る地域を考える際には、これまでの活動で蓄積した情報を参考にしましょう。

例えば、共働きの多い地域であれば、平日に回っても在宅率が低くほとんど意味がありません。

土日の昼以降を中心に回る方が在宅している確率は高いと思われます。

また、新興住宅地で子育て世代が多い地域であれば、午後の時間帯は子供たちがお昼寝をしていることが多いので、朝か晩に回るのが無難です。

高度経済成長期に作られた団地など高齢化率の高い団地であれば、在宅率が高いため昼の時間帯も効果的です。

まちの中心部に大きな駅があって周辺が栄えている地域では、昼間であっても人が多い場合もあります。

工場地帯や大きな企業がある地域は、お昼休みの時間帯に行くと演説を聞いてくれる可能性が高いです。

他にもスーパーの特売日や複合商業施設などの混雑具合なども考えて、効率良く回れるスケジュールを組みましょう。

早朝と20時以降も有効活用する

選挙運動は24時間できますので、街頭演説や選挙カーで音を出せない早朝の時間帯や20時以降の活動も考えましょう。

早朝の時間は、政治活動期間から続けてきた駅立ちや辻立ちを行うのが基本です。

20時以降については、市内の中心部や繁華街に出て個々面接を行うか、帰宅客を狙っての駅立ち、または電話かけやネット選挙運動も考えられます。

1分1秒を無駄にせず、当選のために1票ずつ積み上げていきましょう。

なお、20時以降も街頭に出る場合には、その前に一度事務所で休憩するなど体調管理にも気をつけてください。

議員選挙は選挙期間中に投票先を決める割合も多いことを知っておこう

出典:総務省(公財)明るい選挙推進協会(平成28年2月)『第18回・統一地方選挙全国意識調査─調査結果の概要─』p.36図18 投票決定時期、同(令和元年12月)『第19回・統一地方選挙全国意識調査─調査結果の概要─』p.36図18 投票決定時期

2015年と2019年の統一地方選挙における投票決定時期の調査結果を見ると、どの選挙でも回答者の3割以上が選挙期間に入ってから投票先を決めています。

選挙期間が短いことを考えると、告示後の1日1日が本当に大切だということがご理解いただけるのではないでしょうか。

一方、2019年の投票決定時期については以下のような傾向が見られました。

  • 都道府県議選で「選挙期間中」の割合が最多
  • 市区町村議選で「投票日当日」が他の選挙よりも割合が多い

選挙運動期間中の活動が有権者の投票行動に与える影響は、首長選挙よりも議員選挙の方が大きいことが伺えます。

このように選挙期間中に投票先を決める有権者も多いので、この期間に投票依頼を繰り返すことは投票行動に大きな影響をもたらすでしょう。

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